医療情報

セカンドオピニオンのススメ 紹介状は必須です。

セカンドオピニオン、悩むぐらいなら受けるべき理由を解説 

セカンドオピニオンとは

 セカンドオピニオンとは今現在、治療を受けている医師(主治医)以外の医師に求める第2の意見を参考にするという考え方のもとに生まれた制度です。

どういう人のための制度か

  • 担当医に診察や治療方針の説明を受けたが、どうしたらいいか悩んでいる
  • いくつかの治療法を提示されたが、迷っている
  • 他の治療法がないか知りたい

などの場合に、ご自身が納得して治療を選択し受けるために、他の医師の意見も聞いてみるという方法です。具体的には、

  • 手術ができない→本当に手術できないか。
  • 化学療法が必要です。→本当に化学療法がベストか?
  • 永久人工肛門になります→なんとか肛門温存ができないか?

その可能性を模索する際に他の医師の意見も聞いてみたいと思うのは当然だと思います。

 セカンドオピニオンを受ける前に

セカンドオピニオンを受けようか迷っている時は、まず担当医の治療の説明を十分理解できているか、なぜセカンドオピニオンを受けようと思ったのか、もう一度自分自身で整理してみるとよいでしょう。

少なくとも、現段階では、病気の状況を一番よく知っているのは、現在の担当医なので、わからないことがあれば、まず担当医に確認しましょう。もしかしたら、理解できていない点や疑問な点を担当医に確認することで、 セカンドオピニオンを受けなくても、あなたの迷いや問題は解決するかもしれません。

現在、セカンドオピニオンを実施している病院は増えてきていますが、まだ数も限られています。また、多くの医療機関では、セカンドオピニオンは予約をとって実施していますので、場合によっては、2~3週間待たなければいけない場合もあります。このことをあらかじめ承知しておきましょう。

悩んでいる間にも治療機会が遅れることもありますし、なんでも相談しましょう。

相談に乗ってくれない場合は病院を変えたり、主治医変更を決心するいい機会かもしれません。

セカンドオピニオンのメリット

現在の担当医の診断や方針について、他の医師に再確認することで、納得して治療を受けることができます。 現在の担当医の提示する治療法以外の治療法の情報を得ることもあります。

仮に、担当医の提示する治療法を、セカンドオピニオンを受けた他の病院で勧められた場合はより前向きな気持ちで治療に臨めることが多いでしょう。

セカンドオピニオンを受ける際は

セカンドオピニオンを受けることは、決して担当医との信頼関係を壊すことではありません。ですから、セカンドオピニオンを受けたいという意思があるとしたら、きちんと担当医に伝えましょう。

言い出しにくい

言い出しにくいから内緒でと思う方もいらっしゃいますが、まず言えることは、内緒にすることこそ信頼関係を損なうものです。

医師は他の病院や医師の意見も聞きたいという様な相談はよく受けるので慣れています。

不快に思ったりしないですし、他の医師の意見を聞きたい気持ちもよく分かります

また、内緒と言うことは、その患者さんの病気や現在の担当医に提示された治療の情報や病状の説明は、患者さん自身の言葉だけになります。

客観的な情報(血液検査の結果やレントゲン、CT検査などの画像所見)がないままセカンドオピニオンを受けることになってしまいます。

しかも患者さんが間違った理解をしたまま、セカンドオピニオン先の医師に伝える可能性もあります。

というより、ほぼ確実にそうなります。

ですので、最終的にはこれまでの経過をまとめた診療情報提供書(紹介状)やこれまでの採血データや腫瘍マーカーの推移、これまでの画像所見が絶対に必要になります。

そういった情報もなく突然セカンドオピニオンを受診しても、対応した医師もこれまでの経過を患者さんの口から聞いた情報だけになるので、患者さんの言葉だけを信用して治療プランを組んだりすることはまずありません。

せっかくお金と時間をかけても有効な情報が得られない可能性が高くなります。

必ず担当医にセカンドオピニオンの希望を伝えて資料(診療情報提供書)を作成してもらうようにしましょう。

まとめ

セカンドオピニオンは患者さんが納得して治療を受けられるように作られた制度です。

少しでも他の医師の意見も参考にしてみたいという方は積極的に利用するとよいと思います。

診療情報提供書を作成してもらうことが必須です。