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中国史おすすめ漫画4選 キングダム、三国志

  • キングダム
  • 項羽と劉邦
  • 三国志
  • 蒼天航路

受験生では漢文対策、世界史対策にもなります。

2021年2月更新

受験対策(漢文、世界史)

中国には中国特有の制度があります。

  • 城の仕組み
  • 宦官と外戚の争い
  • 国の発展の背景の黄河と長江
  • 科挙の制度
  • 万里の長城
  • 儒学を背景にした国家
  • 匈奴、鮮卑などの周辺民族との争い
  • 玉璽
  • 中華思想

中国独特の歴史や国家の成り立ち、文化を学校の教科書で勉強してもなかなか入って来ないし、中国の根付く文化を一朝一夕では覚えられません。

ぜひ漫画を背景に楽しみながら勉強ができると思います。

仮に運良く漫画で取り扱われた有名な場面が、漢文で扱われた場合は漢文は楽勝です。

キングダム

  • 著者:原泰久
  • 主人公:秦の始皇帝の部下
  • 紀元前259年2月18日 – 紀元前210年9月10日
  • 1巻から60巻まで、継続中
  • 秦の始皇帝が春秋戦国時代を平定するまでの物語。
  • 2018年4月の第50巻達成の記念に実写映画化

著者:1975年生まれ

2020年に離婚報道とこじるりとの交際報道。

スラムダンクの井上雄彦先生のアシスタント歴あり。

4選の中ではキングダムが漫画としてはダントツで面白いし、どハマりしました。人気が出るのもうなづける。

キングダムの見所

戦略、智略の描写が多い

河了貂や羌瘣、呂不韋などキャラが立っている

男女間のドラマも再現

春秋戦国時代は日本では弥生時代前半辺り。

マンガは2006年から連載スタート。

非常に読みやすくて大人気。

ドラマ化、アニメ化もされている。

絵が綺麗でサクサク読める。

長編なので楽しむメインで中国史少し詳しくなる。

万里の長城の建設を開始したのは秦の始皇帝。

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項羽と劉邦

  • 著者:横山光輝
  • 主人公:劉邦とライバルの項羽
  • 紀元前210年9月10日から
  • 単行本 全21巻(文庫版 全12巻)
  • 秦の始皇帝が春秋戦国時代を平定した直後に漢王朝ができるまで。

時代背景はキングダムが終わって直後が舞台になります。

横山光輝

三国志』で第20回日本漫画協会優秀賞を受賞し、最も有名な作品でしょう。

歴史漫画のイメージが非常に強いのは私だけでしょうか?

他にも有名な作品は『魔法使いサリー』、『鉄人28号』

手塚治虫が「漫画の神様」と呼ばれるのに対して、歴史漫画に全力を注いだ横山は『鉄人28号』にちなんで、「漫画の鉄人」と呼ばれているそうです。 

項羽と劉邦の逸話

司馬遷の「史記」が基となって、今に伝わっているとされています。

項羽と劉邦の2人の主人公が覇権を争う話である。

鴻門の会」の場面は非常に有名で高校の漢文の教科書に掲載されている。

四面楚歌」の由来もこの話である。

秦の時代から漢の時代に移り変わる頃の時代。

本作品は根強い人気があるので、未だに新品が発刊されています。

漫画としても非常に面白いので、単純に漫画が好きな人は是非とも読むべきです。

そもそも「項羽と劉邦」の話は一般教養として知っておくべきですので、ぜひオススメです。

漢文、世界史の受験対策として

漢文で「鴻門の会」の定期テストはこの漫画を読めば楽勝です。

中間、期末テストや受験の時にちょっとだけ役に立ちます。

三国志はvolumeがある割に、ファンが多過ぎて受験のテーマにしにくいので、試験や受験も意識するなら『項羽と劉邦』から読むと良いでしょう。

三国志

  • 著者:横山光輝
  • 主人公:劉備玄徳
  • 紀元200年頃
  • 単行本 全60巻
  • 漢王朝滅亡から魏呉蜀の三国の争い

 内容

時代は項羽と劉邦の時代から約400年後の話。

作品自体は吉川英治の『三国志』が元となっています。

劉備玄徳の桃園の誓い、黄巾の乱から話が始まります。

「三国志」の特徴は主人公の劉備玄徳が人徳者という設定だと思われます。

ライバルが曹操で「乱世の奸雄」と呼ばれ、戦が強い。

その後、赤壁の戦いが描かれます。

劉備、曹操の死後は諸葛孔明がカリスマとして描かれます。

黄巾の乱から諸葛孔明とライバル司馬懿仲達との戦いまでを60冊に書き上げた歴史漫画の超有名作品です。

印象としては、最近の漫画と違って史実?を淡々と書いている節があります。

1971年から1987年の作品ですが、今読んでも全く色褪せない名作ですので、十分にオススメできます。

  • 桃園の誓い
  • 関羽の千里行
  • 三顧の礼
  • 赤壁の戦い
  • 名医「華佗」
  • 白眉
  • 馬氏五条
  • 泣いて馬謖を斬る
  • 死せる孔明、行ける仲達を走らす

ことわざになっている場面もたくさんあります。

白眉、馬氏五条、泣いて馬謖を斬る

は馬氏の五人兄弟からくることわざです。

馬氏五条とは兄弟皆揃って優秀なことを意味します。

四男の馬良が優秀で白眉として知られます。

末弟が馬謖です。

映画ではレッドクリフなど、ゲームや漫画も三国志を扱ったものが非常に多いです。

きっかけは漫画でもゲームでもなんでもいいと思いますが、横山光輝氏の作品は非常にオーソドックスで三国志の入り口としては漫画もありでしょう。

項羽と劉邦の逸話や三国志の時代の話が日本人に広く知られており、ともすれば一般教養とさえなっているのは横山光輝氏の偉業と思います。

作品『項羽と劉邦』と合わせて、中国史の勉強や漢文の勉強も兼ねてぜひ読んでみて欲しいです。

蒼天航路

  • 作者:王欣太
  • 主人公:曹操
  • 単行本 全43巻
  • 舞台は三国志

舞台は三国志であるが、主人公が横山光輝の三国志の最大のライバル曹操担っている点である。

曹操は黄巾の乱で名を馳せた「乱世の奸雄」と称される。

主人公が曹操であり、劉備玄徳は数あるライバルキャラの主要な一人という位置づけになります。

本書の特徴はとにかく曹操が主人公となっているので三国志演義とも違う話となっているためオリジナリティが高い作品です。

劉備玄徳(19巻)

公孫瓚からの下から始まって呂布に降って次は曹操。袁紹、劉表と来て次は孫権にまで節操なく天下を這いずり回る寄生虫だね。

蒼天航路では劉備玄徳はこのような捉えられ方をしており、ひどい言われようです。

劉備が高祖劉邦の末裔かどうかも怪しいとすら書いています。

横山光輝氏の三国志と真逆と言ってもいいかもしれません。

同じ歴史を扱っても作品によってこれほど差が出るのが面白いです。

三国志最大の見せ場「赤壁の戦い」映画でレッドクリフとして上映されていますが、そこは24巻だけでかなりあっさりと終わっています。

その割には世界初の麻酔を使った手術をしたと言われる華佗の話を27巻、28巻と赤壁の戦いぐらいの厚みで語られたりします。

建安文学

曹操自身も詩人として有名な作品を残しています。

息子の曹丕・曹殖と合わせて三曹と呼ばれます。

その後、曹殖らから「竹林の七賢」に繋がります。

封神演義

著者:藤崎竜

時代背景

今から3000年前の古代中国、殷の王朝時代。

第30代皇帝紂王と妲己の時代。主人公は太公望。

まとめ

単純に面白い漫画はキングダム

受験対策はまずは「項羽と劉邦→三国志」の順

三国志を読むなら「三国志(横山光輝)」→蒼天航路